U.各論1(ゴム版)
A.絵の準備 B.背景の彫り C.各部の彫り |
D.彫りのまとめ E.摺り |
B.背景の彫り
・背景の枠取り | |
絵の準備が出来たところで、彫りに入ります。 彫りは基本的に面積の大きい彫りやすいところから始めるのが良いでしょう。 徐々に感覚をつかみ、手を慣らしていく意味があります。 そういうわけで、まずは背景です。単純な背景でよければ、丸刀などでさらうのが一番です。 それだけでも模様になります。 ここでは、黒と白の四角形の組み合わせですので、まず、四角形の周りを縁取ることにします。 これによって中を彫るときに、はみ見出しを防ぐことができます。 今回、枠取りは切り出し刀で行いましたが、三角刀でも代用できます。 |
・版画版の剥がし | |
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ここで、ちょっと裏技を紹介します。 スタンプを作る際にかなり役立つ方法で、「版画版を剥がし」ます。 どういうことかというと、ゴムの版画版は層構造になっているため、表層部分を剥がすと、平らで均一な面を作れるというわけです。 やり方は、 1.剥がしたい部分の輪郭を取る 2.中を三角形などの形に分割するように 切り出し刀で切込みを入れる 3.三角形の鋭角部分をピンセットなどでつかみ ゆっくりと剥がす …、といったところです。 感覚をつかむまでは難しいかもしれませんし、強力なピンセット(写真では3200円のもの)がないと剥がしにくいかもしれません。 ただ、できると、非常に綺麗な摺りが実現できるので、「刺抜き」などを使って上手く剥がしてくみてださい。 |
・背景・・・準完成 | |
こうして、背景を彫り(剥がし)終わりました。 まだ、文字が残っていますが、それは最後にまわすことにします。 <背景> ・模様を入れないのであれば、丸刀などで ・模様を入れるなら、それに合わせた彫刻刀で ・ゴムの版画版は、剥がせます |